毎週金曜日に開催される令和哲学カフェは
『私が1番好きな哲学者シリーズ』 として
ヴィトゲンシュタイン、鈴木大拙、
エーリッヒ・フロム、吉田松陰を取り上げ
令和哲学的整理で楽しく哲学できる
オンラインカフェをコンセプトに
開催しています。
今回は塩田みかりさんより
ヴィトゲンシュタインの
プレゼンテーションがありました。
ヴィトゲンシュタインは
言語哲学者として知られ、
彼の前期哲学『論理哲学論考』では、
言語が世界をどのように映し出すかを
探求しました。
彼の有名な言葉に
「語り得ぬものには沈黙せねばならない」
というものがあります。これは、
言語で表現できるものが世界を構成し、
それ以外は存在しないものとしました。
彼は論理を厳密に追求することで、
言語の持つ限界を示しました。
しかし、ヴィトゲンシュタイン自身も
この立場に葛藤し、後期哲学では
日常言語の使用に注目し、
「言語ゲーム」という概念を提唱しました。
言語の意味は固定されたものではなく、
社会の中でどのように使われるかによって
変化するという考え方です。
今回のディスカッションテーマは
「アナログ言語の限界を突破するために
何が必要なのか?」 でした。
5名の登壇者より、
以下のキーワードが挙げられました。
メタ論理
語りえないものの定義(ディファイン)
概念知識の破壊
存在不可能な一番速いスピード
主語の解体
ヴィトゲンシュタインが指摘した
言語の限界を突破する鍵として、
主語をビール、対象を泡とすると、
泡(対象)は単独で存在することができません。
そのビールと泡の関係を
最小単位とするのがメタ論理です。
この概念を令和哲学(nTech)では
「動き」で表現しています。
これまでの常識では、何かが「有る」
つまり、存在することを前提とし、
その変化・運動・移動を語ることができました。
しかし、最小単位の主語・述語の関係は、
要素命題の最小単位であり、令和哲学では
「2番目のスピード」と呼んでいます。
1番目のスピードとは、主語と述語が
分離も認識もできない状態であり、
そこには主語も述語もない
“動き”だけが存在する概念です。
ですから「語りえないもの」は
脳機能と心機能を同時に使う
「味噌くそ一緒状態」の脳機能を使っていては
ディファイン不可能で、
脳機能の範囲を超えた心機能、
つまり、純度100%心となります。
哲学の第一原因は
主語・述語で語ることができないものですが
その要素命題の外側を取り入れることに
成功したのが「完全言語」です。
「完全言語」は原始人が
7万年前につくった言語では
語ることのできなかった、要素命題、
量子力学、M理論、ヒモ理論、数学、
物理学などこれまでの先人たちの
残したことも動きで語ることができます。