おはようございます。ノ・ジェスです。
本日も、心が痛まない社会を創る
リーダーを応援するメッセージを発信しています。
■■コラム カント哲学を理解するコツ
18世紀を代表する哲学者
”カント”と聞いて
「純粋理性批判」をはじめとする
三批判書のことを
思い浮かべる方はいると思います。
カント以前の哲学は
すべてカントに流れ込み、
カント以後の哲学はカントから流れ出る。
そう言われるほど多方面に深い影響を
与えているのがカント哲学です。
自分の目でみたものしか信じない
経験論は「懐疑」にハマりやすく、
自分の頭で考えたことしか信じない
合理論は「独断」にハマりやすくなる。
カントは経験論も合理論も批判し、
それらを統合した
カント流の認識論をとなえます。
それは、
モノ(対象)が存在しているから
私(主体)が認識するのではなく、
私(主体)が認識するから
モノ(対象)が存在する。
認識論における
「コペルニクス的転回」です。
よく”カント哲学はむずかしい”と
言われますが、それをわかりやすく
するためのコツがあります。
それは、
認識する側(主体)と
認識される側(対象)を統合すること。
つまり、
私(主体)とモノ(対象)をわけて
とらえるのではなく、
私もモノも共に認識”対象”として
みることがとても大事です。
この体の私を認識”主体”だと
決めつけてしまうとカント哲学は
とてもむずかしくなります。
さらに人間がみている人間の世界を
認識対象にし、もっとひろげて
宇宙138億年をも認識対象にすることで、
よりいっそう整理しやすくなります。
私たちが普段、5感覚を通して
とらえている世界は、
世界そのものとは言い切れません。
人間は経験していない世界を
経験する前に理解することができる。
時間、空間、存在、エネルギーもない
世界を認識できると言っているのが
カントであり、令和哲学でもあります。
すべての仕組みはシンプルな
1パターンの動きでできています。
時間、空間、存在、エネルギーもない
世界を明確に理解できたときに
エネルギーがわかり、
時間、空間、存在もわかり、
そのときに人間がわかります。
人間がわかるから、
人間はなにを知るべきか、
なにをするべきか、
なにを希望するべきなのかがわかります。
方向性、基準点を失っている
今の時代に哲学は本当に必要です。
ただ”だれがなにを言った”という
暗記レベルの哲学ではなく、
自分が経験していない世界を
理解できるよう、その方法を
案内することが哲学の本質なのです。
本日も読んでくださり
ありがとうございました。